健康の基礎知識
「水ぼうそう(水痘)」
水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる病気です。38℃前後の熱がでて、はじめは赤い発疹があらわれて、しだいに水疱(水ぶくれ)へと変わっていき、最後は黒いかさぶたになります。伝染力が強いのも特徴です。また、重くなりやすく、脳炎や肺炎、皮膚の重い細菌感染症など多くの合併症を引き起こすことがあり、今でも多くに被害が出ています。
<症状>
はじめは虫さされのような赤い発疹が頭や顔にあらわれ、その後、発疹は水疱になり、中の水は透明から白く濁り、破れて黒いかさぶたに変わります。発疹は次々にできるため、水疱と黒いかさぶたが混じった状態になります。発疹が出てから治るまで1~2週間かかります。全ての水疱がなくなって、黒いかさぶたになると人にはうつらなります。
普通は、熱はでても38℃程度で、2~3日で下がります。しかし時には高熱が7~10日続くこともあり、この場合は入院が必要となります。
軽いと思われている水ぼうそうですが、実は大変重くなることが多いのです。それは水ぼうそうのウイルスが全身に広がり、脳炎、肺炎や皮膚の重い細菌感染症が引き起こされるためです。ワクチンのなかった時代は、毎年約5千人が入院して、約40名が亡くなっていたのです。
現在は良いワクチンがありますが、それでも毎年60万人以上かかり、死亡者が10名前後、他にも脳炎、肺炎などで入院しています。ワクチンを受けない理由は、水ぼうそうの重い被害の実態が知られていなかったり、接種費用がかかるためです。
<原因と特徴>
水痘帯状疱疹ウイルスによる空気感染や接触感染によって感染し、発疹があらわれるまで2~3週間の潜伏期間があります。伝染力が強く、他の人にうつすことがありますので、接触は避けましょう。いずれにしてもワクチンで防げる病気(VPD)ですので、予防接種を。
<治療法>
多くの子どもは、自然に治り、必要に応じて熱冷まし、かゆみ止めや化膿止めの薬が処方されることもあります。症状が重い場合は「抗ウイルス剤」を飲んだり、入院して点滴で薬を入れます。しかしこのような治療を行っても脳炎、肺炎などで、後遺症が残ったり、死亡することも多いのです。そのため、予防がとても大切なのです。
<予防法>
水痘生ワクチンの注射を、生後1歳になったらまずすぐに1回目を受けてください。2~4年たったら2回目を受けてください。おたふくかぜワクチンなどほかのワクチンとの同時接種も可能です。米国では水痘ワクチンも義務接種で2回受けます。同時接種で、接種率が高いので、現在は被害が大幅に減っております。
水ぼうそうの被害の実態を直視して、また薬による治療の限界も理解して、ワクチンを必ず2回受けてください。まずお子さんがワクチンを受けて、人からうつらないようになっていれば、人にもうつしません。
<家庭でのケア>
水痘をかきむしらないように爪を短く切り、手を清潔にしておきます。口の中に発疹ができているときの食事はやわらかくて、喉ごしのよいものにしましょう。また、発疹が黒いかさぶたになるまでは人にうつるので、このころまでは他人と拙著くしないようにし、入浴も控えます。
<登園について>
学校保健法で、登園停止の対象となっていますので、全ての水ぶくれ(水疱)が黒いかさぶたになり、医師の許可がおりたら登園できます。






